泉田知事宛「柏崎刈羽原発に関する質問と要望」の回答


                

(第2回「県知事への申し入れ (2014.6.16)」議事録より抜粋)

 

 【質問に対しての回答】 

新潟県防災局 原子力安全広報監 市川氏より


  先ず使用済みの核燃料でございますけど、強い放射線を出すものであることは認識しています。従いまして危険である。現在各号基の使用済み燃料のプールで冷却をしていますがこの冷却の水がなくなってしまうと非常に危険な状態になると承知をしております。従いまして使用済み核燃料については保管を含めて安全確保してほしいということを考えております。


  次にテロ対策についてでありますが 、テロの防護につきましては一義的に常に国において海外の最新知見を取り入れて取り組むべきものであると考えています。テロ等の原子力発電所の安全対策につきましては、新規制基準の事業者に対する義務付けをしたところでありますが、 先ずは国の方でキチンとした取り組みをしてほしいと考えております。


③ 次に津波とでなく地震との因果関係でありますが、現在、県の技術委員会におきまして、課題別デスカッションというものを設けております。その中のひとつの検討項目としていますが現在まだ、明確になっていない、まだ議論が続いている段階であります。


④ 次に技術委員会の委員の交代でありますが、委員につきましては、各分野の第一線で活躍されておられ 最新の知見を持つ専門家にお願いをしている所でございます。議論するべきテーマこういったものにつきまして それぞれ必要に応じまして専門の先生方を拡充しているところでございます。委員の皆様におかれましては、専門の知識を活用して科学的に議論をしていただいていると考えております。


⑤ 次に廃炉についてのご質問でありますが、原子力発電所の再稼働につきましては、福島第一原子力発電所の事故の検証・総括、これが大前提であります。現在まだこれが未解決、不十分な状況で有りますので、今後については議論をできない状態であると考えております。県民の皆様のご意見につきましては常にこれをいただきながら耳を傾けていきたいと考えております。


 

 【要望に対しての回答】同氏より


①② 次に柏崎刈羽原発に関わる要望ということで、1番目2番目の廃炉に向けた取り組み、再稼働については、現在福島第一発電所で何があったか、こういったものを議論している段階でありますので、その先については議論する状況ではないと思います。


③ 次に3番目の代替雇用でありますが、柏崎原子力発電所につきましては、稼働することによって点検であるとか機械の修理・清掃などのメンテナンス、資材調達などの地元発注、生産効果、宿泊、飲食、生活サービスなどの関連消費などの地元経済への貢献も大きく関連産業に従事する方も多いものと承知しております。現在、停止していることによって大きく売上を落としている業者の皆様に対する緊急的な対策といたしまして、昨年12月補正でセーフテイネット支援をこうじたところでございます。他方、原子力発電所の将来を考えますと、原子力発電の燃料であるウラン、これは埋蔵量に制約がある資源でございます。核燃料リサイクル政策の行方を見極める必要があるという中におきましては、いずれにしても次世代のエネルギー選択のはばを拡大させる取り組みを進めるとともに、今後の地域経済の活性化策について研究してまいりたいと考えております。それから、原子力発電というのは、国策で進めてきたものでありますけれども、原子力発電が停止していることによって立地地域が被っている影響につきましては、国としも責任を持って対応する必要があると考えておりまして、国に対し必要な対策を行うよう県として要望を行っているところであります。 


④ 次に避難計画についてでございます。現在のコースレートである組織体制、財源措置など国レベルで解決が必要な課題というものがまだございます。これらが解決しないうちには実効  性のある避難計画ができないということでございますので、ひき続き国に対し対応を求めてい  るところでございます。それから、フィルターベント設備につきましては避難計画との整合性  について現在技術委員会にふくめて検討をお願いしているところでございますが、こちらについてもまだ具体的な課題等をお示しいただける段階に議論が至っていない状況でございます。市町村等における避難計画の立案であるとか、さらに検討が必要な項目につきましてはさら に十分に連携を取りながら検討をして参りたいと考えております。


  次に柏崎刈羽原発にある使用済み核燃料の保管方法であります。先ほど申し上げましたように現在使用済み燃料プールにおいて冷却しているところでございますけど、水がなくなってしまうことについては、東京電力では消防車などで水を注水できるラインを設置しているときいておりますけれども、そういうことについても今後技術委員会等でまた議論していただきたいと考えております。


⑥ 次に事故原因の公表について具体的にわからないのでまた、あとで聞かせてください。  


  それから技術委員会と住民との意見交換でございますが、中越沖地震のあとの技術委員会でいろいろ議論させていただきました。その際技術委員会から住民の皆様にいろいろと説明していだいたということもございます。ただ、技術委員会の委員の先生からは、直接意見をするということの負担が大きいであるとか、そういったお話も頂いているところでございます。しかしながら、県民の皆様の声をお聞きするのは重要なことでございますので、座長等にこれからまた相談していきたいと思います。


⑧ 次に賠償保障等に関わる安全協定の改訂についてでございますけれども原子力災害によっ て生じた損害の賠償につきましては原子力損害の賠償に関係する法律、いわゆる原賠法に基づ いてされることとなっております。安全協定は東京電力との倫理協定でありましてこういった性格上個々の具体的な中身を落とし入れるものではないと考えております。


  私からお伺いするような形になってしまうが6番目の要望は、今もっておこなわれていない 中越沖地震の柏崎刈羽事故原因の公表ということについて具体的に思い浮かぶ項目がないのですがここは詳しく教えていただければと思います。

    (このことについては、出した団体が明確ではなく今回取り上げないこととなる)